下痢

SYMPTOM 症状 下痢

下痢について

水っぽい便が頻繁に出る状態です。腸の吸水力が落ちることや分泌液が増えること、蠕動運動が過剰になることがきっかけで起こります。一時的な急性下痢と1ヶ月以上長引く慢性下痢に大別されます。発症原因は、暴飲暴食や冷えなどのありふれたものから、何かしらの疾患によるものなど様々で、アレルギー症状として起こる場合もあります。原因疾患には、感染症や指定難病である炎症性腸疾患、大腸がんなど速やかに治療を必要とする疾患もあるので、なるべく早めに医療機関を受診しましょう。

下痢について

受診の目安

なるべく早く受診すべき下痢

  • 水分補給がままならない
  • 吐き気・嘔吐、血便・粘血便、発熱、腹痛なども起こる
  • 安静にしても治らない

下痢だけでなく、腹痛、血便・粘血便、吐き気・嘔吐、発熱などの症状も起こっていれば、感染性胃腸炎、指定難病であるクローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患の可能性があります。深刻な症状が起こる場合もあるため、なるべく早めに当院までご相談ください。また、水分補給がままならないと脱水状態に陥るリスクがあります。排尿回数が少ない、尿の色が濃いなどの症状が起こった時点では、腎臓に大きな負担がかかっている恐れがあります。また、脱水状態が進行すると、血圧低下や頻脈が生じてショック状態になり、命に関わることもあります。特に、高齢者や乳幼児は脱水状態になりやすいため、水分補給ができない、できてもすぐに吐き出す、すぐに下痢で水分が出るといった際には、早急に当院までご相談ください。

日常的な原因で起こる下痢

下痢は、唐辛子などの刺激物の摂り過ぎ、暴飲暴食、冷えなどによって起こる場合もあります。また、腸の機能を制御する自律神経が、ストレスによって失調することで下痢が生じる場合もあります。下痢と便秘が頻発する症状もストレスが原因となっていることもあります。これらの原因によって起こる下痢は、腸を休ませることで落ち着くことが多いとされています。症状がなかなか治らない場合は、専門的な治療が必要な疾患によって起こっている可能性もあるため、なるべく早めにご相談ください。

疾患によって起こる下痢

ウイルスや細菌が感染したことで起こる感染性腸疾患、過敏性腸症候群、クローン病・潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患、大腸がんなど、様々な疾患によって下痢が生じます。また、アレルギー性胃腸炎では、アレルギーの原因物質となる飲食物の摂取で下痢が生じます。

感染性腸炎

大抵は、吐き気・嘔吐、腹痛、下痢、発熱などが起こります。発症を引き起こす病原体としては、サルモネラ菌、カンピロバクター、O-157などの細菌、ノロウイルスなどのウイルスが挙げられます。また、海外から帰国した際は赤痢やコレラの恐れもあります。強い感染力がある疾患も複数あるため、発症が疑われる症状があれば、なるべく早めに消化器内科で専門的な治療を受け、感染拡大を防ぎましょう。

過敏性腸症候群

おもな原因はストレスです。ストレスによって自律神経が乱れ、腹痛や下痢、便秘の症状を引き起こすのですが、一度症状がでるようになると、「またおなかが痛くなったらどうしよう?」という不安がストレスとなり、新たな症状を引き起こしてしまいます。

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クローン病・潰瘍性大腸炎

消化管で慢性的な炎症が起こる疾患で、潰瘍性大腸炎は大腸を中心に炎症が生じますが、クローン病では口から肛門に至る消化管全体で炎症が生じる傾向にあります。いずれも明確な発症原因は不明なため、指定難病となっていますが、根気強く治療を継続することで落ち着いた状態をキープできます。症状が治まる時期と再発する時期を繰り返すため、症状が落ち着いている時期でも治療を続けることが必要です。

クローン病・潰瘍性大腸炎について

大腸ポリープ・大腸がん

大腸がんやがん化リスクがある大腸ポリープは、発症初期に自覚症状が起こることは稀です。便秘や下痢などの症状から発見される場合もあります。大腸カメラ検査を受けた経験がない方は、なるべく早めに検査を受けることをお勧めします。

大腸ポリープついて

大腸がんついて

生活習慣が原因で下痢が生じやすい方の予防

暴飲暴食、香辛料の摂り過ぎないようにし、身体の冷えにも気を付けてください。また、適度にストレスを発散するようにしましょう。
タバコを吸うとニコチンの作用で蠕動運動が活発になり、下痢が生じるリスクが高まりますので、なるべく禁煙することをお勧めします。
また、下痢の原因がはっきり分かっていると思っていても、実は治療が必要な疾患によって生じている恐れもあるため、下痢が長引いている場合は、体質の問題だと決めつけずに一度当院を受診して頂き、疾患の有無を検査することを推奨します。

下痢が生じやすい方の予防

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