胃がん

DISEASE 疾患 胃がん

胃がん

日本人に最も多いがんで、50歳以上の男性に多く見られます。ヘリコバクター・ピロリ菌の胃炎にかかった人は、胃がんになりやすいといわれています。
胃の粘膜下層にとどまっている早期胃がんの場合は、手術により90%以上が治療可能です。さらに、粘膜下組織までしか浸潤せず、リンパ節転移もない場合は内視鏡的な治療も可能です。しかし、この時期には自覚症状がないため、定期検査(胃の内視鏡やレントゲンなど)で見つけるしかありません。
進行胃がんでも約半数が治癒していますが、早期発見が鍵となるでしょう。

胃がん

胃がんの自覚症状

発症してすぐの胃がんは自覚症状が少ないとされています。したがって、胃の不調を感じて病院を受診して胃がんが見つかった場合は、既に進行しているということも少なくありません。過去には日本人が発症するがんで胃がんが最も多いと言われていました。そのため、胃がんについての研究が盛んに行われ、適切な治療方法や検査方法が見つかっているため、進行して見つかったとしても治療できることはあります。
なお、進行するにつれて身体に負担が大きい治療が必要となり、転移が起こっていれば、放射線治療や抗がん剤治療などのより高度な治療を要する場合もあります。
胃がんはその他のがんと同じく、早期発見・早期治療が非常に大切です。したがって、胃がんを発症しやすくなる40代以降の方は、定期健診だけでなく地方自治体が実施するがん検診を受けたり、こまめに胃カメラ検査を受けたりすることを推奨します。

胃がんの統計

胃がんは、過去には日本人が最も発症することが多いがんと言われていました。しかし、昨今は胃がんを引き起こすピロリ菌の検査が普及し、除菌治療も当たり前になったため、ピロリ菌の感染者数が減少すると同時に胃がんの発症者数も徐々に少なくなってきています。また、食生活が欧米化するようになって大腸がんの患者様が多くなってきているため、胃がんは相対的に順位を落としていますが、2019年の男女合計の統計では全体で第3位となっており、人口10万人中98.5人が胃がんを発症しているとされています。なお、男女比は2:1で男性の方が多い傾向にあります。
一方で、2020年の死亡者数の統計では、男女合計で人口10万人中34.3人となっており、昨今かなり少なくなってきています。これは、胃がんの適切な治療法が広まってきたことのほか、胃カメラ検査を受けることが当たり前になったため、胃がんの早期発見と早期治療が実現できるようになってきたことが影響しているとされており、データからもこまめに検査を受けることが非常に大切だと言えます。

胃がんの発症を招く危険因子

胃がんの最大の原因はピロリ菌感染であり、日本人の胃がんの患者様のうち9割以上がピロリ菌感染によるものだとされています。他にも、喫煙、塩分の摂り過ぎ、肥満などによって発症に繋がるとされています。また、ご家族に胃がんを発症したことがある方がいらっしゃる場合も、発症するリスクが高いとされています。
ピロリ菌感染検査を受けて除菌治療に成功すれば、再び感染することは稀ですので、検査を受けて陽性と分かった方は、なるべく早めに除菌治療を受けることをお勧めします。一方で、一度でもピロリ菌に感染すると、除菌に成功しても胃がんの発症リスクはゼロになりませんので、定期的に検査を受けることが重要です。その他の危険因子は、生活習慣を見直すことでそれなりに減らすことができます。
また、家族歴がある方は、40代になる前からこまめに胃カメラ検査を受けることを推奨します。

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ピロリ菌感染

胃がんの進行度(早期胃がんと進行胃がん)

早期発見できれば、内視鏡治療で完治が期待できます。
内視鏡で取り除けないがんや進行したがんは、放射線療法、抗がん剤治療、手術を行うことがあります。
※早期発見によって内視鏡治療が可能となりますが、がんを引き起こす飲酒・喫煙などをやめないと、別の粘膜で再びがん細胞が生じる場合があります。したがって、危険性が高い方はこまめに胃カメラ検査を受けることが重要です。

胃がんの検査

胃がんは、定期検診のバリウム検査(胃部造影検査)などで見つかる場合もありますが、発症間もないがんについてはバリウム検査のみで発見することが難しいため、医師がリアルタイムで胃粘膜の状態を注意深く確認可能な胃カメラ検査の方が有効とされています。
また、検査で疑わしい病変が見つかれば、組織採取をして病理検査を実施することで、確定診断に繋がります。
バリウム検査で要精密検査と判明した場合は胃カメラ検査を受けなければならないため、最初から胃カメラ検査を受ければ患者様の負担も減り、一度の検査で早期発見や確定診断まで実現できるため、利便性が高いと言えます。

胃カメラ検査

早期発見のためには定期的に検査を受けることを推奨します

胃がんは早期発見と早期治療が極めて大切です。しかし、発症間もない胃がんの多くは自覚症状が乏しく、進行して初めて見つかることも少なくありません。
胃がんの早期発見と確定診断ができるのは胃カメラ検査のみです。ちょっとした胃の不調を感じている方だけでなく、自覚症状が起こっていない方も含め、40代を迎えたら毎年一回の胃カメラ検査を受けることを推奨します。また、家族歴がある方は30代からこまめに胃カメラ検査を受けることが重要です。
さらに、ピロリ菌検査の経験がない方は、胃カメラ検査と一緒にピロリ菌検査も受けると良いです。ピロリ菌感染が陽性となり早期に除菌治療を受ければ、将来的な胃がんの発症を予防することに繋がるだけでなく、胃・十二指腸潰瘍などの疾患の発症を防ぐことも期待できます。

胃カメラ検査について

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